On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

床ざしの間

萩には両親と行ってきたのだが、親がやたら建物の作りのあれこれを指摘するので面白い。木戸孝允旧宅だったかな、そこ行った時に、親父が唐突に「此処、切腹の間だろうな」と言うので、理由を尋ねると天井を指差し、座敷の天井のさおぶち*1が、床の間に対して直行している、「床ざし」という張り方をしているからだという。「床ざし」の張り方をしている天井のある間は「切腹の間」という意味があるのだとか。
ちなみに、母親が「うちの焼けた実家にもあったよー、床ざしの間」とか言っていた。こういった旧い家に入ると母親は「なんか私が住んでた家と大して変わんない、懐かしいなー」と思うらしい。私も、まだ幼稚園にも通っていない頃に行った母の実家の記憶がなんとなくぼつぼつと甦ったりして面白い。

*1:天井の板を『竿』と称する部材で押さえて天井を張る