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今日の行旅さん

本籍・住所・氏名不詳、身長158.5センチメートル位、推定年齢40〜55歳位の女性、着衣はピンクのパンティ、両耳たぶにピアス穴あり前額部皮下にシリコンプレート(美容整形術跡)
上記の者は、平成21年8月11日午後5時40分頃、新潟県中魚沼郡津南町大字外丸丁地内外丸小学校近くの信濃川左岸で発見されました。死後2〜4週間経過と推定され、死体全身の表皮は剥離し真皮が露出しており、一部で皮膚の欠損部(死後)死後の蚕食などが認められます。遺体は検視のうえ火葬に付し遺骨を保管しています。心当たりの方は当町福祉保健課まで申し出てください。
平成21 年8月31 日
新潟県 中魚沼郡津南町

色々気になるところがあるので一個ずつ見ていきましょう。

前額部皮下にシリコンプレート(美容整形術跡)

Dr_木村の額の整形の医学

美人は額で差をつける!目や鼻の美容整形は誰でもい思いつきますが、額の整形は思いつかない人も多いです。額の美しい人はここで差をつけます。
東洋人は額が狭い、コケている人は多いもので、粗野、貧相なイメージの人が多いものです。これをふっくらと丸く大きめにするとキューピーちゃんのように、可愛く、若く、そして目鼻もキチンとしていると育ちが良い、頭が良さそうという演出ができます。
顔の縦の黄金律は1:1:1(額:鼻:口と顎)ですが、女性の場合、額を例えば1.2、口と顎で0.8とすると幾つになってもチャーミングなイメージが保てるものです。逆に男性で会社社長や重役なら顎が大きいイメージの方が似合う顔になります。

美容外科のサイトをみると、私のように額が8cmもある人間からは考えられないのですが、額の整形手術なるものもあるようですね。
最近だと皺伸ばしだったらボツリヌス菌とかあの辺でやりそうなので、昔にやったか、額の大きさに不満があったのか……よくわかりませんが。

死後の様相

死後2〜4週間経過と推定され、死体全身の表皮は剥離し真皮が露出しており

信濃川の岸で見つかったという事なので、生きている人間でもよくみられる「風呂でふやけたのが超酷くなった状態」です。人間の皮膚は大雑把に云うと表皮で真皮が覆われていて、その下に皮下組織とか脂肪とかあるんですが、水漬く屍ってのはその表皮が剥がれて取れます。そのうち真皮まで取れるようになるのですが、これは「蝋脱」と云います。手元の検死ハンドブックによるとおおよそ二週間前後で蝋脱になるそうですが、覚えておいても特に自慢は出来ません。死後2〜4週間経過と推定としたのは、真皮が剥がれていなかったからかなぁと云う感じです。何分夏場なので誤差が生じている可能性もありますけれど。

一部で皮膚の欠損部(死後)死後の蚕食などが認められます。

また蚕食という聞きなれない言葉が使われている訳ですが。
蚕食 とは - コトバンク

さん‐しょく【蚕食】
[名](スル)蚕が桑の葉を食うように、他の領域を片端からだんだんと侵していくこと。「領土を―する」「市場を―する」

つまり、皮膚の欠損は死後のもので、段々分解されかかってる(水流とか小動物とか魚とか)って感じでしょうか。