On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

夢日記

広い家の洋室。
元彼女が私に何かを云っている。この世界には音が無い。私の夢は大抵何らかの感覚が欠落している。
とにかく、私は怒っていた。怒るというか、内側から沸いてくる殺意に素直にしたがって、殺すつもりだった。
手当たり次第ものを投げる。モノがなくなると傘を振り回す。
そのうち外に出た。
邪魔な通行人を傘で叩きながら走る。背中を殴り腹を殴り、濡れたアスファルトを蹴って私は走っている。
振り返ると路面に鬼がいた。目の前でなく、足元の水溜りの中を逆さまに揺らいでいる。鬼は給食のお盆を両手で持って、こちらの暴力から身を守るかのように、顔の下半分を隠していた。八の字の眉。悲しそうな目。
私は手でお盆にかるく触れた。
「べぉん」
お盆は、情け無い「音」を立ててへこんだ。鬼は更に悲しそうな顔をして消えた。
私は怒りと悲しみがこみ上げてきて、目が覚めた。