2004-08-29 手首切りの話 かつてリストカッターだった友人が居る。彼女の腕に鮮血のラインが引かれ、玉のような血がぽつりぽつりと滲む。次第に、皮膚の表面の凹凸に沿ってじわりと模様ができる。痛々しかったが同時に少し羨ましくもあった。 私は、皮膚の表面に傷が残る事、つまり来るかどうかも判らない遠い未来における己への瑕疵*1が気になって仕方が無かった。だから表面上に見えないように、効率的に己を傷付ける方法を考えて、そして行き着いた先が自虐的でクソッタレな恋愛ごっこだった。 ……今は、違うけどな。そう思いたい。 *1:と、それを見た人間の偏見と興味の目と、それについて私が何かを語ること