On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

グダちんが書いた「ガンダムの見方」を讀んだ

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同人誌届いたー

昨日押井さん(id:osito)から屆きまして、昨日今日で讀破したのですが、實に面白い解説書でした。

グダちん(id:nuryouguda)と云ふのは、云はずとしれた重度のガンダムオタクで、富野由悠季信者で、アニメといふかガンダムの爲に生きてゐるやうな人でして、その筋では凄い有名ブロガーさんです。
ちなみに病気は違へどメンヘラ仲間でもあります。妹のそらちゃんは天使。

一度お逢ひした事をいい事に、「グダちんの本なら何處から出そうと絶對賣れる」と見込んで「ガンダムをさらっと解説してよ!」とずいぶん酷い無茶を云ふたのが今囘の文學フリマでの「ガンダムの見方」です。本当に頑張って書いて頂きましたです、あと多分、あの分量を本にするのもはなごよみサイドは大變だったかと……。

んでもって、結論から云ふと、結構賣れました! テッテレー
前宣伝そんなにしてないし、全然関係ない文藝サークルにいっこぽんっとガンダム解説書があるとか正直大丈夫なんか、的な事は杞憂だったやうです。流石ぢゃね。

この解説書は主に20世紀のガンダムについてじっくり詳しく書かれたもので、その時の流行や大人の事情、あとは富野さんの思惑や思考なんかまで書かれていて、なるほどコレあったら当時の世相も理解できて作品鑑賞が捗るぞ! という一冊に仕上がっておりました。
見るべきといふ優先順位や、世界觀的にどの作品とリンクしているかなども書かれていて本当に凄い本です。正直、内容は商業誌レベル。

實はガンダムをほとんど見た事無い私が、Gレコの前に唯一知っていたのがSDガンダム(ボンボンでやってたんでしたっけ)で、コレについても觸れられていて大變良かったです。あとガンダムさんの扱いは「デスヨネー」っていう感じで噴いた。

グダちんさへ良ければ21世紀のガンダムについても、じっくりねっとり書かれた本が出たらいいなーとは思ひます。無理強ひはしませんが……。

まとめ

  • その道のプロに頼めばいい本が出來るし、実際賣れるんで怖れずにガンガン頼もう
  • 締切はもっと餘裕を持って、更にもっといい本を作りたい*1
  • 兎にも角にもずっと憧れを持っていた人にダメ元で頼んで結果的にはすごく良かった、またやりたい

餘談

みんなもどんどん私みたいな惡い人にそそのかされて同人誌を書かう! 賣れると樂しいぞ! 賣れないと……ええっと……と言葉を濁したい所ですが、正かな關係は「真面目で學術的で小難しい本程賣れる」というなんともハードな界隈なので*2、そういう業界の賣れ筋みたいなのを掴んで、ネットでもちゃんとコンスタントに色々發言して、そういうのの中で評判だったものを更に掘り下げたりいろんな方面に氣をつかったり後から發覺した事なんか、さういふ云へなかった事を本にすると、きっと賣れます。

同人誌を作る皆樣が、お金を出してくれる良き讀者に巡り合へますやうに。

*1:野嵜さんが云ったやうに、オフセットだったらかなり立派なものになるのではないかと。グダちんは繪も描けるので凄い

*2:これはもう實證濟みでして、ライトなタッチのコピー本の無料配布にはさういふ事情も絡んでゐるのではと勝手に思って居ます