On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

アケローンの渡し守に、ふたり分の六文銭を

ワンルームで済んでしまうような「あなた」と「わたし」の関係じゃなくて、「わたし」はこの世界を全て壊して遠く遠くカロンまで逃げるけれど、「あなた」はどうしてくれる? みたいな関係の世界観が欲しい。憎み合って殺し合っても良い。
わたしが如何にして世界を殺すか、殺した後どうなるか、それは堆積する歴史の話と、「あなた」の中に積もった記憶と価値観の話。世界を殺すのが「わたし」と「わたしにとっての価値観」にとっては正しくて、「あなた」から心底恨まれたとしても、いっこうに構わない。
それで救えるのは物理的世界ではなくて、多分私の心という脳波が走るだけの装置だけだろうし、でもそれはきっと正しい。だって「あなた」は世界が滅びても生きているから、憎んだり殺してやろうと思ったりできる。
わたしの為に宇宙の果てまで殺しにきてくれますか?
それがあなたの救いになり得ますか?
全て諦めて、わたしだけをみて、この穢れた手をとって一緒にこの河を渡ってくれますか?
もしも絶望があなたを殺すなら、私は悲しくなるだろうけれど。そういう人ならあの世界と一緒に滅びてるだろうし、あなたは死なない。
何度だって蘇るあなたは、何度だって私を殺しにくればいい。
わたしは世界を殺したから、だから一度しか死ねないから、ちゃんと殺さないと、だめですよ。