On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

11月を繰り返す罰を受ける少女

11月を繰り返す罰を受ける少女
「この昼を永遠に繰り返す。この夜を永遠に繰り返す。それが私達の罰。私達の罪そのもの。」
「結果が決まりきった終末。眼前で燃え盛るのは昨日燃えた筈の居場所。明日暮らす筈の居場所。」
無限に続く11月のある日。
「こうせずには居られない、それが罪。こうせずには居られない状況を作らされる、それが罰。」
「どんな行動をしても結末はいつも破滅、御伽噺の悪者の様に、燃える屋敷を見つめながら死ぬ。それが私達の罰。」
何千何万何億日、同じ結末が待っていたとしても――私の横に貴方が居るから、貴方は私と共に死ぬから、繰り返すのは怖くない。
「もし貴方が居なくなったのなら?」
「もし貴方が居なくなったのなら?」
繰り返しが破綻した時に堕ちる、その日が本当の地獄――
「永遠はありえない」
「けれども永遠を繰り返している」
同じ過ちを繰り返さなければ、ひょっとしたら失うかもしれない、失われてしまうのが怖くて、今日も火をつける、偽者の自分の居場所に……。