理系の晩年 文理格差の拡大
http://day.rikoukei.com/bannen.html
私は理科は好きだけれど、数学は算数の時点から大嫌いです、という全く関係ない前置きから始める。
この理系と文系の話は職人とセールスマンやら営業やらとかその辺に置き換えても差し支えないんじゃないかなーと思ったり。仕事で上に行こう（≒お金を稼ごう）と思ったら非コミュはまず無理だと思う。技術のみで人を束ねたり説得させたりってのは不可能だと思うんです。基本的に世の中は圧倒的多数の素人で構成されている訳で、「この技術はうんたらかんたらっていう最先端の技術で構成されていて出力はどうした％でスペック的にこうしたああしたで」とか云って、はっきりいって玄人しかわかんねえ数値とか出されても素人はまず思考停止しちゃうんじゃないかな。
理系でもの凄く説明の上手い友人が居るんですが、そいつは素人のレベルまで話を噛み砕く事が出来る奴です。例えばネットワーク系の知識が殆ど無いねじ*1にプロクシの話題を普通に説明したとしても「ぷろくし……串……串……軟骨串！ ああ、おなかすいた、焼き鳥食べたいよね」という返事しか返ってこないと思うんですが（いや、流石に失礼か）、それを彼女が持っている分のネットワークの知識とか、非ネットでの例え話とかで上手い事理解させる事が出来る、というか。この場合、たとえ話は厳密に同じでなくても構わないと思うんです。大体そんな感じだよ、程度で。前置きとして全く同じじゃないけどね、なんて念を押しておけば。
要は詐欺ギリギリなプレゼンテーションでどんだけ他人を騙して「買わせよう」「使わせよう」とするか考えないとコストばっかりかかって会社は潰れちゃいます。素人は技術に関して輪郭程度を理解してる、位で丁度良いんです。その方が「知識あふれるあたしは賢く買い物するのよヲホホホ」とか調子付いてお金落としてくれるからね。
職人とセールスマン
前も書いた様に、うちの親父は若い頃東京ほっつき歩いたり喫茶店で珈琲挽いてたりドラム叩いてたりカクテル作ってたり四国で大工修行したりサラリーマンやったりして結局私が生まれてからは大工やってんだけど、このジジイ*2はほんっとに、何処の知識を総動員したらそんな台詞出てくんだこのタイコモチめ、みたいな電話してますよ、家族がげんなりする位の。でもその口車でまた次の仕事をもらえるんだからありがたいことです。そりゃ口車の結果による多少の損もあるけどね……。
一方で、そんなセールストークが出来ず職人気質である所為で客とトラブル起こしたりして「使いづらいから」と仕事を回して貰えないとか、几帳面で丁寧な仕事をするものの、その几帳面さの度が過ぎて工程に悪影響が出てしまうので余程の事がないと使えない人ってのがこの業界には沢山居るんですよ。とくに年配の方は。悪い事ではないのだけれど、時代に合わないとか、コストに見合わないとか、そんなある意味で理不尽な事がこの世の中沢山有るわけです。難しいですね。
