On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

二度『死んだ』男の記録

山梨県南アルプス市

本籍・住所・氏名不詳、推定年齢40〜50歳の男性、血液型B型、身長170cm、中肉中背、右ひじ内側に手術痕、左足付け根に大きな手術痕、同じく10円玉大の創傷痕
上記の者は平成15年3月4日、青木ヶ原樹海で自殺を図るも未遂に終わり保護されました。自殺の後遺症で全生活史健忘症(記憶喪失)となり、山梨県立北病院で入院治療を行うも記憶は戻りませんでした。退院してグループホームで生活をしていましたが、平成18年7月25日午後2時30分頃、南アルプス市有野のグループホームにて首吊り自殺を図り、縊死状態で発見されました。身元確認できる遺留品なく、遺体の引き取り人がいないため火葬に付しておりますので、心当たりの方は当市保健福祉福祉課まで申し出てください。
平成18年8月25日
山梨県 南アルプス市

恐らく縊頚等による脳へのダメージがあったのでしょうね。彼は自分の過去を殺し、そして記憶の戻らぬままもう一度自殺しました。「彼」は二度死に、そして行旅死亡人として記録される事と相成りました。記憶は戻らなくとも、死を望んだ事には何か一貫した理由があるのでしょうか? それとも、理由は変わったのでしょうか。私には知る術はありませんが。

おまけ:誤変換のお話

http://d.hatena.ne.jp/akanesakitakami/20060825/1156466878
jonathansのPCの場合、
意思→縊死
歴史→轢死
考慮→行旅
仮想→火葬
と変換してくれます。