On the yellow guardrail

正字正かなユーザー刑部しきみの清く正しいつつましやかなブログ

手首切りの話

かつてリストカッターだった友人が居る。彼女の腕に鮮血のラインが引かれ、玉のような血がぽつりぽつりと滲む。次第に、皮膚の表面の凹凸に沿ってじわりと模様ができる。痛々しかったが同時に少し羨ましくもあった。
私は、皮膚の表面に傷が残る事、つまり来るかどうかも判らない遠い未来における己への瑕疵*1が気になって仕方が無かった。だから表面上に見えないように、効率的に己を傷付ける方法を考えて、そして行き着いた先が自虐的でクソッタレな恋愛ごっこだった。
……今は、違うけどな。そう思いたい。

*1:と、それを見た人間の偏見と興味の目と、それについて私が何かを語ること